行列ができるパン屋さん「パン・デ・フィロゾフ」で0.01mmを経験しました。
こんにちは、推しごと調査隊のひろりんです。
皆さんは、行列には並ぶ派・並ばない派、どちらですか?
私たちは断固として「タイパ・コスパ・ウェルパ」が良いモノを求めるタイプ!
そんな、意固地な編集部の元に、以前の記事を読んだパンマニアの友人から再び、行列ができるパン屋さんの情報が…。
今回は第2弾!
日頃は、仕事詰めの編集部が「貴重な休日を潰してでも行く価値はある」と太鼓判を押した、行列必至のパン屋さんをご紹介したいと思います。
目次
1.タイパ・コスパの次はウェルパ!投資先は「富」から「時間」へ
コスパ(cost performance)は、費用対効果。タイパ(time performance)は時間対効果。ウェルパ(Well-being performance)は、心身が満たされ、生き生きと健康で過ごせる状態を効率的かつ合理的に目指すこと。
例えば、ファッション業界では今「高見え」というワードがもてはやされている。
要するに安価なアイテムを取り入れているにもかかわらず、そうは見えない(高価に見える)ファッションとして、各媒体で特集が組まれるほどである。ちなみに昨今は、中国のZARAともいわれるShein(シーイン)が、圧倒的な低価格で質感やトレンド、ファッション性の高さで業界を席巻しているらしい。コスパが良いアパレルブランドといえば、ファーストリテイリング(UNIQLO)やH&Mなどだったのは一昔前のことのようだ。
他にも、サビから始まる楽曲はタイパがいい曲とされ、仕事でいえばフレキシブルな働き方ができるリモートワークやフリーランス、料理など家事全般でいえば時短レシピ、時短家電が大人気といった感じで、世の中はコスパやタイパにまつわるものであふれている。
ところで、コスパ、タイパ、ウェルパは、一見、独立した概念のようだが相関し合うこともある。例として、順調に業績を伸ばしている、隙間時間に気軽に通えるコンビニジム「チョコザップ」はその代表格といえる。月額3,278円(税込)で心身ともに健康になれる、スマートライフジムの出現は経済界にも大きな影響を与えたことだろう。
ひと昔前であれば、高級品を所有することがステータス=富の象徴だった。ところが、ハイブランドな商品、車やファッションなどのツールが手軽にレンタルできる時代になった。
こうしたウェルパ=“心身ともに満たされた状態を効率的かつ合理的に目指す”サービスの流行を通して、現代人の価値観が物理的豊かさから精神的豊かさにシフトしていることがわかる。今後、人間がコントロールしえないもの、誰しもが平等に持つもの=「時間」に対し、いかに有効に使うかを重視する価値観が定着していくだろう。
「投資先は、富から時間へ」
今、まさに、QOLへの投資にまつわるサービスが活況を迎えている。
2.行列必至!パン・デ・フィロゾフへ突撃訪問
今回も、眉間にしわが寄りそうな内容が冒頭を飾ってしまった。気を取り直して、ここからは行列必至と噂の「パン・デ・フィロゾフ」サンを紹介していこう。前回の記事で登場した「しかたらむかな」サンから、徒歩10分程度の場所にあるので、タイパを考慮して、うまくハシゴすると良いかもしれない。
ところで、神楽坂は尾崎紅葉や夏目漱石などの文人が住んだ文化と歴史が残る町。
https://www.heartfullceremony.co.jp/ushigome/post-391/より引用
花街として栄えたこの地は坂道の町ということで、こちらのサイトでは代表的な坂道や石の階段道を地形図に合わせた現在の地図を紹介している。地図を見たり、散歩したりするのが好きな私はこれだけでも十分に楽しめるのだが、実際、残暑甚だしい9月の上り坂は正直、心が折れそうになる。
お目当ての「パン・デ・フィロゾフ」さんは、新宿区東五軒町にある相生坂(西側)別名、鼓坂の中腹にあった。
「あれー!そんなに並んでないよ!?」
外観を撮影している間に、並んでいた5-6名のマダムたちが捌けていた。
行列が大嫌いな私たちにとって、待ち時間がないなんて願ったり叶ったり!だけど、看板商品のアサマ山食パンは午前中で売り切れており残念。
ただ、パンマニア友人の情報によると「都内にあるハード系のパン屋の中でも群を抜いてウマい」とのことで、いずれのパンにも期待を膨らませつつ、焼き立てらしいクロワッサン(320円)も一緒にゲットした。
温かいクロワッサンはこの場で食べてと言わんばかり! 撮影のため開封するも、指先の温度で溶けちゃいそう…。
「これって、今すぐ食べろってことなのかな?」
食いしん坊が発動する編集長。
日陰に身を潜め…
パクリ。
「ぅおお!サックサ………???」
「いや、ふわんふわぁんだー!!!!」
あちら側の景色が透けてしまうのではないかと思うほど繊細な生地が幾重にも重なって、これまでたくさんのクロワッサンを食べてきた編集長が感動するほどの食感を生み出している。
さらに、コクのあるバターの風味!聞けば、バターはフランス産レスキューレバターを使用しているとのこと。
美味しいクロワッサンは、食感とバターの風味が肝となるが、単にバターが多ければ美味しいとは限らない。油分高めなクロワッサンは1つ食べれば満足してしまうが、こちらのクロワッサンは何個でも食べられそうなほど軽い。
バターのコクを残しながらも軽い食後感。
「これぞ、0.01mm。驚くほどのやわらかさに加え、締め付け感ゼロ。最強のクロワッサンだ!!!」
でもさ~
「パンって美味しいけど、お腹にたまらないからコスパ悪いよね」byおはなちゃん
「今日はセーフだったけど、行列に並んでたらタイパもウェルパも悪いよね」byひろりん
なんたるオチ…。
コスパ・タイパ・ウェルパに関する議論は尽きないのであった。
ここで終わるのは忍びないので、他に購入したパンを最後に紹介したい。
アマニのリュスティック(290円)
高加水のリュスティック生地に栄養価の高い亜麻仁が入っていて、口に運ぶとゴマのような芳しい香りで包まれるハード系パン。
続いて、バゲット・ジ・コンプレット(250円)
北海道産キタノカオリ全粒粉を100%使ったバゲット。
長時間発酵により香りが強く、パリッとした表面と中のモチモチ感が堪らないハード系パン。
いずれのパンも小麦の香りが強いので、バターやジャムをつけても楽しめるはず!
今回は、並ぶことなく入店はできたが、お目当てのパンが売り切れていたので、また次回訪問の際にレビューできたらと思う。
3.総評
今回ご紹介したお店の店名である「フィロゾフ」は、フランス語で哲学者の意味。その意にちなんで総評を述べよう。
我々はこの度の取材を通して再び、コスパ・タイパ・ウェルパについて考える機会を得た。
そして、これまで避けてきた事柄の中に喜びや感動を見つけた。
もしかすると、現代人はパフォーマンス=効果を求めるあまり、思いもよらない出来事に喜びを得たり、出会いに深く感動したりする機会を失っているかもしれない。
人生という長い時間の中で、今という時間は刻々と過ぎていく。
何を選び、何を感じるのか?
時々、立ち止まって考えてみたい。
今回ご紹介したお店の情報はこちら。
Pain des Philosophes(パンデフィロゾフ)
住所
162-0813
東京都新宿区東五軒町1-8
定休日
月曜日
営業時間
10:30-19:00
アクセス
東京メトロ神楽坂駅から徒歩4分
JR飯田橋駅/東京メトロ江戸川橋駅から徒歩10分
インスタグラム
以上【行列ができる「パン・デ・フィロゾフ」のクロワッサンが0.01mmの薄さだった!】と題して神楽坂のパン屋さんにお邪魔しました。小麦の香りを楽しむハード系なパンが好きな皆さんは、ぜひ、お店に足を運んでいただきたいと思います。
こんな記事、読んでないで #仕事しろ
推しごと講座はまた、次回。お楽しみに!
おしまい